心の病と音楽の関係
- 緊張の話ではないのですが、私の歌の生徒さん(小、中、高校生)で長年、心の病を持っている(不登校、多重人格などちょっと重めです)方が数人いるのですが、レッスンでは病気の欠片も見えないくらい楽しく歌っています。そして発表会の直後、病院から出されてる大量の薬も飲まなくなり、表情も生き生きとなり病院の先生からも寛解と言われたということが多々おきています。単純に音楽の力だけではなく科学的に身体の中で何がおきたのでしょうか?
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科学的に適切に説明をすることは難しいですね。
精神的な側面の病気では、MRやCTといった画像として描写できる疾患もありますが、全体的にみてみると、科学的(=統計学)に説明できる部分はとても少ないです。
しかしながら、本番をやり遂げた達成感や自信は、その方の貴重な経験となり、自己実現をひとつ成し遂げたと考えることができます。
不登校や多重人格の特徴を持つ方の考え方の習慣は、自己の確立をうまく行えず、生存の欲求を満たしていない場合もあります。
その本能的な欲求が満たされない毎日の中において、自分が成し遂げたこと(=本番を歌い遂げたこと)に対して、拍手や声掛けが行われるということは、本人にとって自己を認識できることとつながり、生存の欲求を満たすことにもつながります。
その点から申しますと、認められたという経験が大切であると思います。