【質問】
私の実体験になりますが、日々の練習のなかで思いがけず上手く弾ける時があります。
自分では、頭の中で音のイメージが鮮明だったり、必要な体の動きを何となくイメージできている時に上手く弾けるように感じますが、これも神経の伝達が関係しているのでしょうか?
いわゆるイメトレになるのかと思いますが、そのような状態の時に体がどのように反応しているのか教えていただけましたら幸いです。
【回答】
ピアノを弾くという一連の動きは、「経験済みの運動の連続的な組み合わせ」と理解することができます。
「フレーズが偶然に上手く弾けた?!」とお感じになられた時は、そのフレーズを表現するために1.相応しい経験済みの運動が 2.合目的的に連続したため と考えられます。
例えば未経験のゴルフにおいても、「棒を握る」「身体をひねる」「腕をしならせる」といった、ボールを打つための”動きの構成要素”は、他のあらゆる生活場面で”個別に経験済み”なので、ぎこちないながらもボールを打つことはできます。ただし”ゴルフのための最適な動きの組み合わせ”では無いので、「鮮やかに打つことができない」と解釈できます。
これらのことからも、1.音のイメージや身体の動きが鮮明であれば、2.それを達成するための”経験済みの動き”を、3.適切に思い出して適切につなぎ合わせることができるので、思い通りに弾くことができる可能性が高くなります。そういった意味では、レッスンでのイメージワードは、「”経験済みの動き”を”思い出させ”て”適切につなげる”」ためにあるのかもしれませんね。