講義の中でジストニアのお話がありましたが、「過緊張発声」や「痙攣性発声」等とどう異なるのでしょうか?

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質問
講義の中でジストニアのお話がありましたが、私の生徒の中に、数年に一度の割合で「過緊張発声」ですとか「痙攣性発声」と医師に診断されてくる方がいます。ここ数年の話で、このような病名は私が学生だった20年前には聞いたことがないものでした。
この症状とジストニアの症状とは異なるのでしょうか?どのような違いがあるのでしょうか?発声される音、使う筋肉などに違いがありますか?
また、ジストニアにしろ、この病名の生徒さんにしろ、トラブルを抱えている生徒さんに、どのような手順を経てレッスンをしていいものか毎回考えあぐねてしまいます。

自分で自分の呼吸や声を止めているかのような人、歌う前から恐怖にとらわれている様子の人、歌い始めると声が止まってしまう人、ポップスだとその症状が出るがクラッシックを歌わせると全くでない人など、さまざまなのでその人に合ったやり方でと思うのですが、なかなか改善が見られません。こちらから見ていると心理的な要素が大きいようにも思います。本人が一番つらそうなので、何とかしてあげたい思いなのですが、、、。
本人が自分で自分の生理機能を止めているように見えるので何か運動しながら気を紛らわすように体を動かして歌ってもらったり、リップトリルやストローで息吐きなど継続的に息を吐くトレーニングをしたり、全く別ジャンルのものを歌っていただいたり、リズムに合わせて頭で考えないで発声したりなど、私で思いつくものはやってみましたが、本人ととらわれがものすごくてなかなか改善されません。意識しないようにすればするほど、そこにフォーカスしてしまうという悪循環のようです。
専門家からの、改善方法についてのご意見をお聞きできれば幸いです

回答
ジストニアの診断基準は、近年においてその概念と診断基準がようやく確立したものであり、具体的な治療法は、現時点では確定したものがありません。
指先等の動きに限定しますと、エビデンスが取れている練習方法としては

・エラーが起こればそこで完全に中断する

・エラーが起こるフレーズを繰り返し練習しない

・テンポを落として練習する

これら3つのみとなっているのが現状です。
「エラーが起こることを認めましょう」といったその場しのぎの声掛けや「練習を重ねれば克服できるよ」といった精神論は、逆に追い詰めてしまうことは言うまでもありません。
もちろん、様々な対症療法が展開されていますが、結果的には本人の動きを最も引き出しやすい様々な方法を、様々に試行することになります。
大掛かりなものとなると、頭の皮膚からの電気刺激で改善が認められる症例があったり、薬物により緊張状態を緩和させた状態で練習を継続したりといった、一般的な音楽教室ではまず不可能な取り組みもなされていますが、一定の結果までは達成しておりません。
思い通りに表現できない苦しそうな状況を改善したいお気持ちはとても良くわかりますが、人類の智慧はまだそこまでは集積できておりません。今後に期待いたしましょう。

 

 

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