2017年3月東京マスタークラスの個人レッスン参加者と聴講生が、ローマまでエリザべス先生とボスキ教授のレッスンを受けに来ました~!!
実は彼女たちと初めて出会ったのは、イタリアで行なった2015年第1回マリエッラ・デヴィーア声楽マスタークラスの時。そこからのお付き合いなのね、としみじみした今回のレッスン。自分達と向き合い『少しでも上手くなりたい!』という思いで日本でも頑張っている彼女たちは、毎回会うたびに前回とは確実に良くなっていると先生方も👏👏👏👏
エリザベス先生のレッスンは、受けた方、聴講したことがある方ならわかるだろうが、体の使い方、息の使い方、歌うときの筋肉と骨の関係、音域によって変わる声とそれに合わせた体と息の使い方と、チェンジの時に気を付ける事、全ての母音を滑らかに同じように歌うにはなど、本当に細かく細かく説明し、『そう、それ!!』という音と体の使い方ができるまで歌手にたくさん試させる。なので合計4時間のレッスンで何とか1曲見終わるペース。エリザベスのレッスンは『あいまいな感覚』の説明は一切なく、彼女が言う『Sensazione fisica』つまり、自分が認識できる体の感覚が大事だと。なので、自分の体を聞く集中力がとても必要となってくる。聞こえてる声というのは『結果』なのだから、その前の過程が全てというエリザベス。ピアノでも全く同じことだから、本当にその通りだと思う。声、響きという『結果』にものすごく惑わされている場合は、エリザベスが『お腹の筋肉を伸ばすことに集中して』といっても、自分のお腹の動きに集中できず、『息はどう送らなけらばいけない?』『息の支えは?』と次から次と頭の中に疑問がわき出てくるらしい。良くも悪くも今まで教わってきたこと、得た情報などを、排除する物を排除し、一つの事に集中しながら再度組み立てていくレッスン。それなりに時間はかかるが、ここから得たものに迷いはないから、自分に確信が出てきて、生きる=歌う=表現というとても素晴らしいことが出来るようになる。 エリザベス先生もボスキ教授もこれを前提に指導してくださるから、彼らのレッスンでは体も心も感動して涙が出てきてしまうわけ。
ボスキ教授の台本アナリーゼも言葉から引き出す感情、言葉が表すことに『エ―――、そういうこと!!』と毎回驚きの連続。 レスピーギの歌曲のレッスンでは、日本語訳を見ると遠まわしになんとなーくのニュアンスで訳してあるその歌曲、実は、『男女の肉体関係を描いたとても官能的』なもので、日本語翻訳の『ときめき』なんて言葉なんかでは表せないほど、超濃ゆいわけです。それがわかると『だからここにこんな和声的にはありえない音が入ってきてるんだ!!!』という発見・納得につながり、ようやくそれを表現するための音色を選択し、それを歌うためのテクニックと、エリザベス先生とボスキ教授のレッスンはお互いにとても繋がりあるのです。ボスキ教授のレッスン受けた方から『この曲の日本語訳出版してください!』と言われたけど、多分出版したら、まずは大学では歌われなくなり、テノールも歌わなくなる危険性あり(笑)。言葉と音楽の結びつき、作曲者や台本作家が意図することが理解できたら本当に歌いやすくなるし、巫女のような役割で、その思いを音を通して聴いている方へ丁寧に届ける。そして自分へも返ってくる音楽っていいなとつくづく感じたローマレッスンでした。

エリザべス先生とボスキ教授のレッスンが日本で受講できる第2回声楽マスタークラス Arte della Lirica Italian を東京と福岡で開催します。是非ご検討下さい。

2018年 第2回声楽マスタークラスArte della Lirica Italiana
東京 4日間コース募集締め切り 2018年1月28日
東京・福岡2日間コース 募集締め切り 2018年2月25日

講師陣からのメッセージ

2017年東京声楽マスタークラスの様子

2018年東京・福岡開催声楽マスタークラス概要

エリザベス先生について

2日間コース

4日間コース

受講申し込みフォーム 

見たかったのにたどり着くのに4時間かかり結局見れなかったパンテオンへレッスン前に一緒に。ローマ散策も楽しいのです。

そしてイタリアでは食も楽しまなければ!!!

ボスキ教授のレッスンのあと、とてもいい天気だったので海が見えるところで昼食

またね!