2019年11月5日から行われていたデヴィーア先生マスタークラスが終了しました。
イタリア、スペインそして日本からの受講生、クロアチアからの聴講生など色々な国の方と過ごした6日間。
素晴らしいバロック歌手もいて、日本から来た受講生にとっては色々な声が聴けたいい機会になったと思います。
レッスン中によく歌ってくださるデヴィーア先生の声聞いてウルウル来ている日本人の聴講生の方もいましたよ。

デヴィーア先生がアルフレード・クラウスと(想像しただけで鳥肌が立ちません?)話をした時に、  Emotional Intelligenceとあるけど、音楽家、特に歌手には” Intelligenza del canto歌の知能”が必要と言われたそう。

自己の体の知覚の大切さ。

デヴィーア先生から
『たった今歌った音はこう響いていますが、気づいていますか?』『今、変わりました。何をしたのですか?』
『口の中のどこに感じていますか?』『この音から声に空気が入ってきましたが気づいていますか?』
と様々な質問がくるのですが、受講生はなかなかこの質問に答えることが出来ず。
そうすると、デヴィーア先生の中で
『一体、何を考えて、何を感じて、何をどうしようとして歌っているのだろう?』
『呼吸に関する本、ビデオでも、参考になるものは色々あるのに、なぜ勉強しないの?興味がわかないのかしら?』
という疑問がフツフツと湧いてくるらしい。
舞台へ上がる恐怖心を強く感じる先生は、Ho dovuto studiare tanto, veramente tantoと言われていたように、それはもうテクニックを勉強することで克服してきたらしい。
マスタークラスのレッスン前にはもちろん発声、レッスン後は特に『自分の声を取り戻すために』約1時間練習していた先生。
『魔法の杖はないし、私(デヴィーア先生)のところに4日間きても今までの問題がすべて解決するわけないわよ。毎日、毎日の正しい勉強の積み重ねと、自分の体の管理よ』
50年近いキャリアを持ち、御年71歳であれだけ歌える方のお言葉。
ある発声法、喉の専門医が
『マリエッラ・デヴィーアは非凡な才能を持った歌手ではなく、体の知覚に敏感で、周りに惑わされることなく自分の声帯に従い、ただただ勉強してきた歌手』
とおっしゃったけど、その通りだと私も思う。
そんな先生とレッスンをするには、生徒側の歌の知能も必要。
2015年からデヴィーア先生とマスタークラスを行っているけれど、レッスンをより良いものにするにはそれなりに歌える準備ができていないと非常にもったいない。
日本人の受講生に
『息はどうやって吸っていますか?』『準備はどうしていますか?』等の質問をし、その答えに驚くデヴィーア先生。
そして先生がもっと驚くのは、質問されると黙ってしまう日本人の多さ。
そうなると『あまり困らせてはいけないわね』と先生も質問をしなくなる・・
5日間デヴィーア先生のレッスンを傍で見て思ったこと、これは再確認なのですが、デヴィーア先生とレッスンする前の段階の勉強と先生が本当に必要だということ。
東京で声楽マスタークラスを始めたのもこの課題の克服がきっかけなのだけど、もっと何か出来ることはないか?と考え中。
発声法と喉の専門医にオペラ歌手の声、呼吸についてまずセミナーを行ってもらうかな?
どうでしょう?
あと、言葉、イタリア語の大切さ。これはデヴィーア先生もエリザベス先生も、どの歌手も本当に口を酸っぱくして言うこと。発語ということだけではなく、言葉と音のつながり。
だからボスキ先生のレッスンと組み合わせて2015年からマスタークラスを行っているのです。この分野の大切さを伝えたい思いもですが、少し残念なのは、ボスキ先生のレッスンを受けた後それを歌に生かすことができていないもどかしさ。
歌いだすと全部忘れて、ただ言葉を音にのせて歌っているだけで、お三方が言う『Noioso 退屈』になってしまうという。
この分野の勉強をどうしたら良いか?これは私の大きな課題の一つ。
頑張ります。
気づきや、学ばせてもらったことが多い素晴らしい5日間、デヴィーア先生ありがとうございました。
今回は初めて朝から晩までレッスン、食事、散歩などを先生と一緒に過ごすことで、お互いをまたより知ることができたかな?と。

日本からの受講生の皆様、本当にお疲れ様でした。
次回のデヴィーア先生マスタークラス、相談中です。

2020年5月東京声楽マスタークラス概要

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