1弦と4弦についての確認
- いただいた資料の左側、および講義の中で、1弦と4弦という形で説明されている内容があります。
ヴァイオリン族の楽器では一般的に、一番高い弦を1弦、一番低い弦を4弦と呼びます。
(楽器のスクロール/ヘッドを上にして、表板側正面から見た場合、一番右の弦が1弦、一番左の弦が4弦です。)
ヴァイオリンでは、4弦を弾くときは肘を上げて包みこむように弾き、1弦を弾くときは4弦の時に比べ肘を下げて弾きます。
Vc、Cbについては、1弦側が右腕から最も遠くなり、「1弦の時は外+前」、「4弦の時は内+後ろ」は素直に理解できます。
しかし、Vn、Vaでは4弦側が右腕から遠くなるので、資料の左のVn,Vlaの説明にて、「1弦の時は、腰のすぐ上を意識する」、「4弦の時は首の付け根を意識する」の箇所は、1弦と4弦が逆になっているように思いました。
私の理解は、間違っているでしょうか。 -
確かに混乱が生じやすいところですね。
それではこのように考えてみてはいかがでしょうか。<1弦について>
- 1弦、つまり地面に近い側の弦を弾くには、ご指摘ににあります通り、「肘を下げて」弾くことになります。
- ここで申します「肘」とは、解剖学では「上腕骨(=二の腕)の端」となります。
- ということは、1弦を弾く時は「肘を下げて弾く=上腕骨を下げる」こととなります。
- この「上腕骨を下げる」筋肉は、肩の関節の下側(お尻側)にある筋肉が使われます。
- 4.の動きをより確実にするためには、肩甲骨も下側に向けることが必要となります。
- 5.の動きをする筋肉が僧帽筋下部線維となり、この筋肉は第12胸椎、つまり腰のすぐ上にくっついています。
- 6.のことから、「腰のすぐ上を意識する」と表現いたしました。
<4弦について>
- 4弦、つまり地面から遠い側の弦を弾くには、ご指摘にあります通り、「肘を上げて包み込むように」弾くことになります。
- (肘に関しましては、1弦と同様に考えます)
- 「上腕骨を上げる」筋肉は、肩の関節の上側(首側)にある筋肉が使われます。
- 3.の動きをより確実にするためには、肩甲骨も上側に向けることが必要となります。
- 4.の動きをする筋肉が三角筋前部線維となり、この筋肉は僧帽筋につながってまいります。
- 5.の僧帽筋は、首の骨(頚椎)につながっています。
- 6.のことから、「首の付け根を意識する」と表現いたしました。
いかがでしょうか?