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2017年東京声楽マスタークラス⑦エリザべス先生

どうしても彼女を日本に連れてきたかったのは、彼女が歌手の問題点を見極めて、問題点を言葉説明し、具体的な解決策を解剖学、音声学等に沿ってこれまた言葉でキチンと説明してくれる数少ない指導者のひとりだから。それと彼女の性格!30年わたる、スカラ座、ウィーン国立歌劇場、メトを始め世界主要劇場、数多くの指揮者と演奏した経験と指導者として声の研究をアメリカの大学などと続けているエリザベスとのレッスンでどれだけ受講生が変わったか、ここでは書ききることが出来ない。

高音が出ないことを長い期間悩んでいたソプラノも、エリザべスの体の使い方のレッスンで高音が出る!これには受講生本人も感動して、涙が一気に流れてきた

高いEの音が出しにくいというソプラノ。エリザベスとのレッスンで15回ぐらい連続で試して確実に出るようになった、このソプラノは高音Eが出たことよりも、15回以上繰り返して出したにもかかわらずその後、ふつ~にしゃべれることに驚いていた。なせなら今まではハイ高音を試した後はしゃべる声が必ず枯れていたらしい。各受講生の性格を見抜いて、適したアプローチでレッスンするエリザべス。あるソプラノとは曲の感じをよりわかりやすくするために、曲に合わせて一緒にワルツを踊る。

そう、もう一つの彼女のレッスンの特徴は体から、生きることそして歌うことを指導するということ。だから、受講生は本当に泣き出すのである。体も心も解放されるわけです。手袋をした手を口の中にいれ、どこに音をあてなければいけないか、軟口蓋のどの筋肉が動くのかを指導。彼女のレッスンで本当に声がみるみる変わっていく受講生。テノールとソプラノテクニックの違い、声の層の話など全てがとても興味深い。トイレ休憩のみで8時間ぶっ続け、最終日は10時間のレッスンにも全く疲れを見せないエリザベス。 ボスキ教授もそうなのだが、この二人は教えることで、彼らの変化を見る、彼らの真剣さを受け取ることでエネルギーを充電しているらしい。過去に3回、スカラ座とパリ管と共に来日したエリザベスも、日本で彼女のことを知っている人はほぼいない、だから、今回のマスタークラスの企画は賭けだった。名前に弱い日本人がどこまで反応するか。。これは毎日聴講生が増えていったことからも、彼女のレッスンがいかに充実したものかを物語っていると思う。

そう、あともう一つとても素敵なお話が。 マスタークラス最終日、ボスキ教授が会場のあるビルでエレベーターを待っていると、一人の日本人男性に「マスタークラスをしているのはここですか?」と声かけられたそうで、一緒に会場へ行くことに。この日本人男性の目的、何かわかります?彼はエリザベスに会ってサインをもらうために、エリザベスが出したほとんど全てのcdを持ってきたのですよ‼。エリザベスの歌をメトでも聴いたそうで、cdを差し出す男性の手が震えていました。 このマスタークラスの宣伝を大々的にfbで行ったので、これが彼の目に留まったのだろうけど、これはとても素敵なエピソードでしょ? 最初はどうなることかと思った東京声楽マスタークラスプロジェクト。エルザべスとボスキ教授のレッスンをまた受けたいと多くの方がおっしゃってくれたので、また頑張って企画しなくてはです。                     

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