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ローマ音楽院で起こっている学費値上がり問題について

つい最近ローマの音楽院で提示された学費についてネット上でも議論が交わされています。

その内容は
『国内総生産が高い国(国名は添付した写真を参考にしてください)の学生の年間学費を上げること。今年から学費3000ユーロ(昨年まで2000ユーロ)規定年数を超えた学生(2年コースの場合、2年で終了せず3年目に入ること)は年間5000ユーロ』
値上がりは確かに懐には痛いが、日本の学費と比べるとまだ安い方だし、学生でイタリアへ来る場合は今までイタリアで税金を納めてきているわけではないし、EU圏外だし、国内総生産が高い国の学生全員を対象にしているから、賛成、反対は別として理解できないわけでない。
しかし!
オペラ科コースに通う国内総生産が高い国の学生のみ
年間学費6000ユーロ
国内総生産上位にいる国の学生で規定年数を超えた場合の学費8000ユーロ

これはいかがなものか!!!!

歌でもバロック音楽コースや室内楽コース、ジャズコースは3000ユーロなのに、オペラ科コースに入ったばかりに学費6000ユーロ!!
どうもこの学費の値上がりについては入試前には公開されておらず、入学手続きを済ませようとしている今の段階で明るみなったことのようだ。
今年の入試合格者でまだ入学手続きを済ませていない人は、怒りと悔しさは残るが入学しないという手も取れる。だが、現在オペラ科の2年目に通う国内総生産が高い国の学生は一体どうなるのだろうか?

なんだこれはーーーーと、早速、サンタ・チェチリア音楽院の先生に電話で問い合わせてみた私。
その方の返事は簡単に言えば
『教師の規定外レッスン時間の給料のため』
つまり年間勤務時間が決まっている音楽院の教師たちが、入試で行う基礎能力テスト(ソルフェージュ、新曲視唱、イタリア語、聴音、簡単な楽典)で点数を悪かったにも関わらず合格した(させた)生徒(イタリアでは借金を背負って合格という言い回しをする)の補講を指導規定外の時間で行うため。

歌でもバッロク音楽コースや室内楽コースでは借金を背負って入ってくる学生がいないが、オペラ科コースはその学生が多いということらしい。
オペラ科コースにいる値上がり対象の学生のほとんどはアジア人。ここ10年ぐらいアジア人なくして特に歌のコースは、ローマ音楽院を含め、ローマにある民間音楽院なども生計が成り立たないのが事実なのに。

実際にオペラ科コースに通っている人からは
『オペラ科コース各教授12名しか生徒を持てないのに、それ以上の生徒数を持っているがゆえ、規定時間数を超えるためとある先生から聞きました』と教えてもらった。
基礎能力試験の点数が悪ければ合格させなければ良いではないか!
仮に、基礎能力試験の点数が悪くて入学したとしよう。その人のみを対象にして、補講費を取ればいいのでは?
規定指導時間内で指導できる生徒数だけ取ればいいでしょう!
なせ音楽院側の計画、実行の浅はさが招いた問題解決を学生側がしなくてはならないのか?
イタリアだけではなく、このような問題には本当に腹が立つ!


現時点で、実際に、何を理由にしてこの値上げになったのかはわからない。
近日中に6000ユーロの学費支払い対象になっている学生達は学長のもとへ話合いに行くらしいし、ローマ音楽院側から新たな案内が出るという噂が流れている。
また、新しい情報を得たらブログ、FBにアップします。
イタリア留学を検討している皆さん、こういうことが突然起こるのがイタリアです。
情報を集めて気を付けていても突然こんなことが起こったらはぁ?となるし、私は本当にガックリくる
あれもこれも含めてイタリアに滞在するには適応能力と自分が持つ権利を守る強さが本当に必要。

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